医工連携による医療機器開発促進のための知財活用モデル策定事業アンケート調査

令和2年1月10日
日本医師会
常任理事  羽鳥 裕
(医師主導による医療機器開発・事業化支援担当)

内閣府SIP「AIホスピタルによる高度診断・資料システム」研究事業
「医師の意識調査」における調査協力のお願い


   平素より、日本医師会の会務にご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

現在、内閣府が所管する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つとして、「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム研究事業」(以下、「本研究」)が2018年度に策定され、5年間の研究開発を経て、社会実装を図ることとされております。
本研究では、 AI技術を用いた「AIホスピタルシステム」を開発・構築・社会実装することにより、高度で先進的な医療サービスを提供するとともに、医療機関における効率化を図り、医師や看護師などの医療従事者の抜本的な負担の軽減を実現することを目指しており、日本医師会総合政策研究機構(日医総研)では、社会実装を図る上で必要な「普及」の方策、「知財」に関すること、「資金調達」に関することなど、医療機器開発と同様な支援策の策定について分担研究を行っております。
そこで、社会実装を見据えた際に、どのような視点に留意して本研究全体を進めていくべきかを明らかにするため、医療現場でのAIに対する認知の度合いや、AIへの期待と懸念などを調査することといたしました。
つきましては、お忙しい中大変恐縮ですが、本調査の目的についてご理解いただき、web上にてご回答いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。

1.調査依頼先
 日本医師会「医師主導による医療機器の開発・事業化支援」にアイデア登録された医師、及びこれまでにセミナーに参加された医師
2.回答の方法:webによる回答
3.回答期限:令和2年2月14日(金)

<医療とAIについて>

近年、人工知能(artificial intelligence,AI)や機械学習(machine learning,ML)が搭載された医療支援のためのプログラムの開発が世界中で行われています。 AIは、持続的にデータを収集・分析し、その結果をアップデートして、絶えず性能が変化していきます。

医療への活用を目指した研究では、疾患の予防、診断、治療方針、予後等に関する医師の支援のための技術開発が 進められています。

<AIホスピタルについて>

◇内閣府による第2期SIP課題であるAIホスピタルの研究開発

1.内閣府設置法に基づき、「重要政策に関する会議」の一つとして内閣府に 設置された「総合科学技術・イノベーション会議」(議長:内閣総理大臣)に て、以下の4つの司令塔機能が設けられています。

 ① 政府全体の科学技術関係予算の戦略的策定
 ② 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
 ③ 官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)
 ④ ムーンショット型研究開発制度

2. SIPでは、司令塔機能の一つとして日本の経済・産業競争力にとって重要 な課題を策定し、各課題に対する産官学による取り組みの推進を図ることとされています。
3. 中村 祐輔先生(現:公益財団法人がん研究会 がんプレシジョン医療研究セン ター所長 )をプログラムディレクター(PD)として、SIP第2期(平成30年度~ 平成34年度)として策定された12課題の一つである、「AI(人工知能)ホス ピタルによる高度診断・治療システム研究開発計画」(以下、AIホスピタル) が実施されています。
◇AIホスピタルの目的

 AI、IoT、ビッグデータ技術を用いた「AI ホスピタルシステム」を開発・構築・社会 実装することにより、高度で先進的な医療サービスを提供するとともに、医療 機関における 効率化を図り、医師や看護師などの医療従事者の抜本的な負 担の軽減を実現することを目的にしています。

◇AIホスピタル研究の構成
1.管理法人

 国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所

2.サブテーマA:医療情報データベース構築

 ・(株)情報通信総合研究所
 ・(株)NTTデータ経営研究所
 ・ ヒュービットジェノミクス(株)
 ・ PwCあらた有限責任監査法人

3.サブテーマB:AIを用いた診療時記録の文書化や双方向コミュニケーションシステムの開発

 ・(株)日立製作所
 ・TXP Medical(株)
 ・国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院
 ・日本ユニシス(株)
 ・日本アイ・ビー・エム(株)
 ・(株)エヌ・ティ・ティ・データ

4.サブテーマC:がん等の超早期診断につながる血液等の超精密検査や患者生体情報に基づく診断、モニタリング及び治療等の検査機器等の開発

 ・オリンパス(株)
 ・日本電気(株)
 ・ジェノダイブファーマ(株)
 ・国立大学法人東京医科歯科大学
 ・国立大学法人長崎大学
 ・(株)ビー・エム・エル・ライフテクノロジーズジャパン(株)
 ・公益財団法人がん研究会

5.サブテーマD:医療現場におけるAIホスピタル機能実装に基づく実証試験

 ・国立研究開発法人国立成育医療研究センター・学校法人慶應義塾大学慶應義塾大学病院
 ・大阪大学医学部附属病院・国立研究開発法人国立循環器病研究センター
 ・公益財団法人がん研究会有明病院

6.サブテーマE:AIホスピタル研究開発に係る知財管理、システム普及のための技術標準化等

 ・PwCあらた有限責任監査法人・日本医師会総合政策研究機構
 ・特定非営利活動法人 日本PFI・PPP協会