特に知財やマーケティングをはじめとする事業化において、専門家のアドバイスを必要としており、2015年に本事業にシーズ登録。POC(Proof Of Concept)の試験設計や、2018年には海外の市場性についてもフィードバッグをもらい、また研究資金獲得もサポートを受けた。また製品開発~2020年の上市後販売まで、一連のサポートを受け、特にマーケティング面のご支援により、側弯症の早期発見へむけた活動を後押ししていただいている。
側弯症について
脊柱側弯症(側弯症)は、通常は真っ直ぐに並んでいる背骨がねじれて側方または前後方に歪む疾患であり、心理的ストレスや、腰痛、背部痛による運動機能障害、さらに重症例では呼吸機能障害により生命予後への影響がある。調査によると、13-14歳の女児での発生率は2.5%(Ueno et al. J Orthop Sci 2011)と分かっており、重度になった際の手術は体への侵襲が大きく、入院の費用が高額になるため、早期発見と早期治療が重要であるといわれている。
そのため学校保健安全法によって、小・中・高等学校と高等専門学校の全学年で側弯症の学校検診の実施が定められている。しかしながら、学校医が限られた時間の中で大人数の検査をすることは難しく、視診や触診が行われているが、視診や触診による側弯症検診は、疾患の見落としや記録の欠如が課題となっており、また学校医および児童・生徒にとっても負担が大きい。検診の実施方法が自治体に一任されている事もあり、発見率に地域差が生じている。